この記事の結論
- 話し合いで合意し、離婚届を出すだけで離婚できます。裁判所は関わりません。
- 日本の離婚のおよそ9割がこの形です。
- 2026年4月の民法改正で、離婚後の共同親権が選べるようになりました。
- 離婚協議書を作ってください。作らないと、離婚後にお金の問題が蒸し返されます。
夫婦で離婚に合意できれば、離婚届を役所に出すだけで離婚できます(民法763条)。
裁判所に行かず、話し合いだけで済ませる離婚を協議離婚といいます。
協議離婚の流れ
1 離婚を切り出す
会話がほとんどない状態でも、いざ切り出すとなると勇気が要ります。
ただ、切り出さなければ今の生活が続くだけです。決意が固まったら伝えてください。
2 条件を話し合う
別居中でも、家庭内別居のような状態でも、話し合いは必要です。
離婚届を押しつけないでください
「とにかくサインしてくれ」と迫るのは、話をこじらせる原因の一つです。急いだ結果、かえって長引きます。
子どもがいる場合は、親権をどうするかを決めます。
2026年4月1日の民法改正で、離婚後の親権の形が変わりました。
| 改正前 | 離婚後は、父か母のどちらかの単独親権のみ |
|---|---|
| 改正後 | 単独親権に加えて、共同親権も選べる |
夫婦で共同親権にすると決めることもできますし、決まらない場合は裁判所に決めてもらうこともできます。
また、親権者を決める調停や審判を申し立てていれば、親権者が決まっていなくても離婚届を受理してもらえます。親権が決まるまで離婚できない、という状態ではなくなりました。
あわせて、財産分与、養育費、慰謝料も決めておきます。
3 離婚協議書を作る
作る義務はありません。それでも作ってください。
作らないまま離婚すると、解決したように見えても、後からお金の問題で揉め直すことがよくあります。
4 離婚届を出す
話がまとまったら、離婚届を役所へ提出します。
どこの役所でも受け付けてもらえますが、本籍地以外だと戸籍謄本などの追加書類が要ります。離婚届が2通必要な場合もあるので、出す先に事前に確認してください。
公正証書にすると何が変わるか
離婚協議書は、公正証書にすることができます。
証拠としての強さが上がるだけではありません。養育費などの支払いが止まったとき、あらためて調停や審判をしなくても、強制執行ができます。
約束が守られなかった場合に、すぐ動けるかどうかが変わります。
感情的にならないこと
話し合いを始めると、それまでの不満がよみがえります。相手の言い方に腹が立つこともあります。
ただ、感情的になれば、まとまる話もまとまりません。我慢できないと感じたら、そこで止めてください。
弁護士に依頼するとどう変わるか
相手との話し合いを、弁護士が代わりに行います。
別居が続いていて相手と話したくない、という場合でも、直接やり取りせずに離婚を進められます。
財産分与、慰謝料、養育費といった条件で、不利にならない形にまとめることもできます。
合意する前にお聞かせください
一度署名した協議書は、後から変えられません。相手の提示した条件が妥当かどうか、決める前であれば見直せます。すでに話し合いが始まっている段階でも構いません。
